愛犬の健やかな健康を守り末永く一緒に暮らしていくためには、飼い主による毎日の健康チェックや、動物病院での定期的な投薬予防、健康診断が重要です。特に、春から夏にかけては犬の健康状態を管理するうえで大切な時期でもあるのでこの記事を参考にしてください。
目次
犬の健康は春の検査で1年の病気予防を
春から初夏は犬が1年を健やかに過ごすことができるようにするための大切な時期です。一方で、暖かくなることによって害虫の活動が活発化するため外でのリスクが増える時期でもあります。
この時期に、特に注意したいことは次の3つです。
- 狂犬病予防の義務
- フィラリアの予防
- ノミ・ダニの被害
犬の病気は感染しやすい危険なものもありますが、しっかりと健康管理していれば防ぐことができるものもありますので、飼い主の義務として責任を果たしていかなければなりません。
また、夏になると人も蚊に悩まされますが、犬にとって蚊は命取りになる程危険な生物ということも要チェックです。
狂犬病の予防接種は義務
日本では、毎年4月~6月の間に狂犬病ワクチン接種が義務付けられていて、この義務を怠ると狂犬病予防違反となり20万円以下の罰金に処せられます。狂犬病は、毎年世界では6万人の死者を出している中で、日本では1956年以降国内感染による死亡例はありませんでした。しかし、2020年5月に海外で犬に噛まれた経緯のある旅行者が日本国内で発症し亡くなっています。
狂犬病は全ての哺乳類に感染し一度発症してしまうと有効な治療法がなく死亡率は100%という恐ろしい病気ですので必ずワクチンを接種しましょう。
蚊(フィラリア)
蚊は病気を媒介する危険な虫です。特に、寄生虫であるフィラリア(犬糸状虫)に感染した蚊が犬の血液を吸うと、犬もフィラリア症に感染します。フィラリアに感染した蚊によって寄生した幼虫は犬の体内に入り込み心臓に寄生し犬の心臓で6か月かけて成虫に成長します。
感染してしばらくは無症状の為なかなか気付きませんが、次第に咳、貧血、血尿などの症状がでて、血を吐き出し急死する事もあります。
なお、フィラリアは動物病院で投薬(注射、飲み薬)を行う事で100%予防ができます。
ノミ・ダニ
公園の草むらなどに多く生息しているノミ・ダニですが、寒い時期は活動が低下します。しかし、春になり、気温と湿度が上がるにつれ活動が盛んになります。
ノミ・ダニは多くの病原菌を持っているので犬に付くとの皮膚炎の原因となるだけでなく感染症の危険性もあります。更に、犬の体に寄生したノミやダニは犬だけでなく人にもアレルギーや感染症の被害をもたらすことがあるので注意が必要です。
ノミにまつわる体験談
それは野外ドッグランで遊んだ次の日の出来事でした。ふと愛犬のお腹を触っていると何やら黑い小さい虫が動いているのを見つけました。その瞬間「あ!ノミだ!」と気付き、逃がすまいと必死で目で追い駆除に成功しました。幸いカットしたばかりの短い毛だったので、毛に埋もれること無く目で追う事ができました。
毎月のノミ・ダニ予防投薬していたものの、やはり完全に予防はできません。害虫が盛んな時期はなるべく多くの犬が出入りするドッグランや草むらに近寄らないようになり、天然成分の犬用虫よけアロマスプレーを活用するようになりました。
春から夏にかけて多い感染症以外のリスク
春から初夏にかけては虫が多くなってくることもあり、散歩にも少し気をつけなければならない時期となってきます。特に、梅雨の時期は散歩意欲低下や運動不足によってストレスが溜まり犬の体調が悪化することもあるので注意が必要です。
感染症以外のリスクは次の2つに気をつけましょう。
- 運動不足とストレスによる体調変化
- 暑さによる熱中症
梅雨時期から夏にかけては犬も飼い主さんも散歩に関する注意が必要になってきます。散歩は犬の運動量を確保しストレスを軽減するための大切な手段ですのでしっかりと対策をしながら実施していきたいですね。
梅雨の散歩は憂鬱を乗り越える工夫が必要
梅雨の時期は犬の散歩に行きづらくなる季節です。長雨だと運動不足になりストレスの原因に繋がります。犬用のレインコートを活用しても長距離のお散歩は難しく、雨に濡れ毛が汚れるとお手入れの手間も掛かります。梅雨の季節の散歩対策はレインコートの他、愛犬の足から足先はバリカンで短くしています。汚れても洗いやすく、乾きやすいので衛生的でおすすめです。
運動不足にならないよう家の中でも遊ぶよう心掛けています。雨の日はいつも以上にロープで引っ張り合いをしたり、おもちゃを隠し探させるなどして過ごしています。また梅雨の晴れ間の日はいつもより長距離のコースで散歩するなど工夫しています。毎日雨が続くと憂鬱な気分になるのは人だけでなく、きっと犬も同じです。ストレスを溜めないように気を付けて梅雨を乗り切りましょう。
夏の散歩は犬目線での暑さ対策をしっかりと
夏は日差しが強くなると地面が高温になります。犬は地面に近いところを歩いているので人よりも暑さを感じやすいはずです。特に黒い犬は暑さを吸収しやすいので注意が必要です。たとえ、風が涼しいと感じても地面は高温の場合があるので注意は必要です。
高温になったアスファルトは60度に達する事もあり、肉球を火傷する恐れもあります。私はいつも散歩前、素肌でアスファルトの熱さを確認するようにしています。日陰が多い散歩コースを選んだり、地面がアスファルトではなく照り返しの弱い土や芝だと暑さが緩和されます。
春から夏にかけては特に外出先で健康被害の原因と接触する機会が増えるので飼い主として必要な予防をできるようにしていきましょう。
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