メスの犬を飼うと、必ず一度は訪れるのが生理です。私はメスの犬を2匹飼ったことがあり、そのうちの1匹は10年間避妊手術を行いませんでした。その間に何度も生理が来たのですが、生理中は犬の様子にも変化が起き、飼い主としても戸惑うことがたくさんありました。そこで今回は、犬に生理が来ると何が変わるのか、生理中の犬との接し方についてお伝えします。
目次
犬の生理中に起きる変化
犬が生理になると、性格や行動に様々な変化が見られます。私の犬に見られた変化が次の4つです。
- 噛むようになる
- 触られるのを嫌がる
- よく寝るようになる
- ご飯を食べなくなる
このように、生理のときは普段よりもデリケートになっている様子でした。
噛むようになる
気が立っている様子で、少しでも嫌なことがあると威嚇した表情をするようになりました。また、今まで全く噛まなかったわけではありませんでしたが、普段は甘噛みだったものが本気噛みになりました。
触られるのを嫌がる
犬は基本的に生理痛がないと言われていますが、それでも下腹部付近に違和感があるみたいで、触ろうとするとすぐに逃げていました。もちろん抱っこをされるのも嫌がります。普段は甘えたがりですが、犬からあまり近づいてくることがなくなり、一人で居たそうな雰囲気を出していました。
よく寝るようになる
犬は1日の半分は寝ているような状態ですが、生理中はさらによく寝ていました。また、散歩に行きたそうにすることもなくなり、ダルそうな様子が見られます。寝ている時も熟睡しているわけではなく、少しの物音にも過敏に反応していました。
ご飯を食べなくなる
私の犬は、ご飯を食べるのが大好きで、獣医師から「これ以上ご飯の量を増やしちゃダメだよ」と言われるくらい、食欲旺盛な子でした。しかし、生理中のときだけはご飯をほとんど食べなくなったのです。おやつには飛びつきますが、ご飯を欲しがることも減り、明らかに体調が優れない様子が見られました。
生理中の犬との接し方
生理中は犬もデリケートになっている可能性が高いので、接し方は基本「見守る」というスタンスが大切です。
そのときの注意点が4つあります。
- 抱っこしない
- 怒らない
- 寝させてあげる
- 他の犬に近づけない
このように、いつもとは違った配慮と注意が必要です。
抱っこしない
生理中は犬もベタベタ触られるのを嫌がるので、不必要に構いにいくのは止めましょう。抱っこする時も、お腹の方を持ってしまうと嫌がることがありますので、胸の方を持ち、なるべく短時間に留めます。
怒らない
犬が生理で興奮状態になり、飼い主を噛んでしまうこともしばしばありますが、基本的には声を出して怒ったりせず、無視するようにします。犬も自分でコントロールがきかない状態になっており、悪気があって噛んでいるわけではないことを理解してあげましょう。
寝させてあげる
生理中は、犬も身体がダルいと感じ寝ている時間も増えます。寝ていると可愛くて、つい写真を撮ったり名前を呼んだりしてしまいますが、そのせいで犬がストレスを感じ、生理症状を悪化させる原因にもなりますので、静かに見守ってあげましょう。
他の犬に近づけない
生理中でも本人が行きたがるのであれば散歩しても大丈夫ですが、生理によって身体の匂いが強くなるので、それに誘われ他の犬がよって来やすくなります。オスの犬にマウンティングされる可能性もありますし、気が立っていることから他の犬を噛んでしまうなどのトラブルに発展することもありますので、他の犬との接触は控えるようにしてください。
犬用のサニタリーパンツの必要性
生理中は、血が床に垂れてしまうのでサニタリーパンツ、マナーパンツと呼ばれるものをすることもあります。しかし、犬がつけるのを嫌がるのであれば、しなくても問題ありません。反対に、つけることでストレスに感じてしまうこともありますので、どうしてもつけたい場合は徐々に慣れさせていく必要があります。
サニタリーパンツをしていないと、床に落ちた血を舐めることもありますが、獣医師によるとあまり問題ないとのことです。私の家では、床にカーペットを敷いていた時だけ犬にサニタリーパンツをつけてもらっていました。しかし、犬用のものではなく、人間の赤ちゃん用のおむつカバーをしっぽの部分だけ切った手作りのパンツを使いました。もし人間用のものを使う場合は、マジックテープで止めるタイプの方が取り外しが楽なのでお勧めです。
避妊手術を判断する時期
犬の生理の周期は人間と異なるので、いつ生理になるかわかりづらいこともあります。また生理の初期は、尿に血が混じって出てくるケースもあり、私の犬は生理だと思ったら血尿だったということもありました。もし犬の陰部が赤く大きくなっており、血がポタポタ垂れているならば生理の可能性が高いですが、初めての場合は見分けがつきにくいので、心配になったらかかりつけの獣医に相談しましょう。
出産を望まないのであれば、避妊手術も一つの選択肢です。いま私が飼っている犬は、2歳過ぎたころに避妊手術を行いました。術後しばらくは、痛がる様子もありましたが、1週間ほどで元の生活に戻る事ができました。1匹目の犬は、10歳過ぎたあたりに避妊手術をおこなったためとても心配でしたが、無事に終えることが出来ました。若い方が身体の回復も早いとのことなので、避妊手術を望む場合は早めに相談することをお勧めします。
犬の生理で起きる変化と接し方まとめ
今回は、犬の生理中の変化と接し方についてお伝えしました。犬に生理がくると、攻撃性が増す、食欲が減退する、睡眠時間が長くなるなどの変化が起こります。生理の間は、犬を叱ったり、不必要に触ったりせずに見守ってあげましょう。散歩中も、他の犬とのトラブルになり兼ねないので接触を避けて下さい。サニタリーパンツは、自宅の環境にもよりますが、犬が嫌がるならつけなくても良いです。つける場合は、ストレスや蒸れなどの皮膚炎にも注意してください。また、血が垂れた=生理だと決めつけず、異変を感じたらすぐに獣医に相談しましょう。
犬の生理は1~2週間程ですが、その時期を過ぎればいつも通りの生活に戻る事ができます。終われば犬も落ち着いてくるので、生理期間中は特に優しくしてあげましょう。避妊手術にもリスクは付き物ですので、手術を決める際は慎重に選択してください。
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